療法士に勧められた靴を履いていませんか?

靴選択脳梗塞 リハビリ

生活をする上で気をつけないといけないことに転倒があります。特に脳卒中など既往歴がある方は転倒のリスクが増加すると言われています。

要因として、身体機能や心理面など内的要因も大きく影響しているがそれだけではなく、環境面や装具や靴といった外的要因も複合して考えないといけません。

その外的要因の中には靴があります。
みなさんは特に屋外用の靴をどのように選んでいますか?

病院で入院中に療法士に勧められたまま購入しているという方も多いのではないでしょうか。

しかし、それで自分に合っていればいいのですが、合っていないと感じているのに、どの靴を履いていいかわからないからそのまま履いているという方もいると思います。

※一般的な『靴の選び方』の記事は以下を参照してください。
↓↓↓

歩行をサポートする”靴の選び方”

今回は、片麻痺当事者すみれさん(仮)に自分に合っている靴を見つけるまでの経過をインタビューした報告をします。

当事者であるすみれさんが、靴のことでどんな悩みがあり、自分に合った靴を見つけるまでの過程は?

脳卒中後の屋外歩行になると転倒しやすくなり怖い、靴のことで悩んでいたという方に参考にしていただきたい内容になっています。

すみれさんの履いている靴の情報

すみれさんのインタビュー前に実際に使用されている靴と靴下をご紹介します。

あくまで、すみれさんが今まで10回以上試された中で自分に合っていると思った靴になります。

〜すみれさイチオシ❗️〜
saisaiストレッチニットWG140

ストレッチニット WG140
  • 価格:5000〜6000円
  • 商品特性:軽量、伸縮性のあるストレッチニットアッパー、トゥスプリングにこだわり
  • カラーバリエーション:グレー/カーキ/ブラック

特徴:150g前後で軽量である。また伸縮性のあるストレッチニットアッパーがついているため、履き口が広がり簡単に着用でき、着用後もフィットする構造。ストレッチニット素材のため装具をつけていても簡単に履くことができる設計となっているのも特徴で、左右で足のサイズが違う方でも別注なく使用できるとのこと。

軽やかウォーカー [メイダイ] スニーカー 06019-0102 レディース

軽やかウォーカー
  • 価格:5,000円弱
  • 商品特性:軽量、生地がメッシュ、履き口はストレッチ素材、幅広4E相当、特殊インソール
  • カラーバリエーション:黒、赤、白

特徴
178g(卵3つ分)で軽量のため長時間で疲れにくい。生地はメッシュで夏場でも蒸れにくいため1年中履ける。履き口がストレッチ素材で幅広4Eのため足部に浮腫がある方も無理なく履ける靴。
特殊インソールでは、ラフィットソール(指グリップ、中足骨パッド、土踏まずパッド、踵クッション)が採用されており足アーチをサポートしているため長時間の歩行においても足への負担軽減が図れる。
(詳細はMEIDAIのYouTubeよりご覧ください)

『自分に合った靴は必ず見つかる』片麻痺当事者へのインタビュー

①一般的に良いと言われていた靴が合わなかった

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

今回は、すみれさんにとって自分に合った靴とはどんな靴なのかをインタビューさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

よろしくお願いいたします。

まず、私が今履いている靴は、片方150gぐらいでとても軽い靴を外を歩く時に履いています。

先日石飛さんが脳カラの記事であげていた「靴の選び方」の記事を見まして、病院や訪問、通所リハの療法士さんにもそのような靴を勧められましたが、自分に合わなかったんです。

そして、色々試して今の靴にたどり着きました。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

そうなんですね。

一般的には記事で書いたような厚底でクッション性のある靴が良いとされていますが、試された結果すみれさんにとっては合わなかったのですね。

どのような点が合わないと感じたのですか?

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

脳卒中になってから、麻痺足が浮腫んで履きにくかったんですよね。そして、麻痺によって感覚も鈍くなっているんですが、靴を履いて歩いていることがとても重く感じたんですよね。

200〜300gくらいの靴が何倍にも感じました。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

浮腫による履きにくさと、歩いている時の重さを強く感じられて歩きにくさがあったのですね。

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

足首に錘を巻いて訓練をしているような感覚で、麻痺足を持ち上げないと引っかかりそうになったので、「これは違う…」と感じていました。

そして、色々試して試して今の軽い靴が自分に合っていることがわかったんですよね。

②自分に合っている靴は「軽さ」と「硬さ」

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

色々試されて、今自分に合っている靴を履かれていると思いますが、どんなところが良かったのかを聞かせてください

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

まずは、「軽さ」です。先ほど話したように勧められた靴は300gくらいだったんですが、麻痺の影響でか何倍にも重さを感じて歩きにも影響が出ていました。

今の靴は150gくらいでとても軽く、歩いていても麻痺足を持ち上げなくてもいいので歩きやすいんです。

あと、「硬さ」もとても気になってました。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

「硬さ」とは、ヒール部分の硬さですか?

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

そこではなく、履き口の前の部分です。

靴を履く時に履きにくかったり、履いて歩いている時に足の甲が当たってとても痛かったんです。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

履き口の前の部分なんですね。

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

そうなんです。

なので、私にとって現状で自分に合っている靴は「軽さ」と「硬さ」が重要でした。

それを一言でまとめるとフィットしている靴だったんです。

③自分に合った靴の見つけ方

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

今の自分に合っている靴に出会うまで色々試されたということですが、具体的にどのくらいの靴を試されたんですか?

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

10足以上です‼︎

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

10足以上試されてきたのですね‼︎

リハビリスタッフに相談されていたとのことだったんですが、すみれさんに合う「軽い靴」「柔らかい靴」などは紹介されなかったんですか?

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

リハビリスタッフの方やABCマートから、軽い靴を紹介されたことはないです。

一般的に重くて厚底の私にとっては履きにくい靴ばかり紹介されたんです。

なので、自分の感覚や当事者の感じ方をとても大切にしています。

もちろん療法士さんには意見を伺います。実際に靴の違いで歩き方に変化が出るか?などわからないので💦

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

その話を聞いてグサッときました💦

一方的に「これがいい」「あれがいい」と医療従事者や専門家が伝えるのは違いますね。

今まで、10足くらい試されたとのことですが、どのように試されたんですか?

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

試したというのは、購入したのではなく、いろいろ取り寄せて試着したり、お店で試着したりして試しました。

やっぱり、靴は履いてみないとわからないですから。

でも、私の希望は「履いてみなくても自分の体に合う靴」が理想です・靴が自分の体にあわえてくれる靴です。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

取り寄せたり、お店で試着して妥協しないことが重要ですね。

取り寄せ場合は返品ができるか?が重要ですね(笑

すみれさん(仮名)
すみれさん(仮名)

あと、通所リハビリに一緒に通っている方の靴をしっかりみています。

気になった靴があったら「それはどんな履き心地ですか?」「どこで買われたんですか?」と聞いてお店に行ったりしました。

脳カラ 石飛
脳カラ 石飛

周りの方からヒントを得ることは大切ですね。

リハビリスタッフや靴の専門家についても、一般的に歩きやすい、効率がいい靴を勧めてしまいますので💦

当事者の方の感覚や経験がとても重要です。

リハビリスタッフと当事者の方が双方向で会話を交わして、自分に合った靴が見つかることが一番ですね。

すみれさんのインタビューで分かったこと

  1. すみれさんにとって良い靴とは「軽く」「柔らかい」など自分の足にフィットする靴
  2. 試着したり、聞いてみたりして試してみてはじめて自分に合った靴が見つかる
  3. リハビリスタッフと当事者の方で話し合いながらいい靴を見つけられたらベスト

まとめ

転倒リスクが高くなる高齢の方だけでなく、脳卒中後の方においても靴の選択は重要になります。

今回は脳卒中後の靴について、片麻痺当事者すみれさんのインタビューをさせていただきました。

リハビリスタッフから紹介される靴が合っている場合もありますが、合わないけど勧められたから履いているという方もたくさんいるのも現実です。

自分に合った靴が選べるだけで、リハビリが前進できる可能性があります。

今回の記事で少しでも、靴選びで困っている方の参考になれば幸いです。

不明な点や相談などありましたらいつでもお問い合わせやコメントいただければと思います。

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コメント

  1. 和田千鶴 より:

    合わなかった靴が2足あります。硬い、窮屈で痛みがある、麻痺足の方が小さくてサイズが1センチ違うなどです。合わない靴は履いてないのでバザーにだすつもりですこれから通販でなく実際に店で会うかどうか試すようにしてます靴は毎日使う点を考えて選びたいと思います。合っていたら買うようにしておられる話を聞いて、やっぱり試すのが1番だなぁとさちかくあしました。

    • 石飛拓朗石飛拓朗 より:

      記事を読んでいただきありがとうございます。
      合わなかった靴だと窮屈で歩きにくいですよね。歩きにくさの要因は様々な因子がふ複合していますが、靴を変えて変化が出る方もおられますし、何より足元の安心感が全然違いますよね。
      専門家の話も聞きながらですが、試しながら自分に合った靴を見つけるのも重要ですね。

  2. 剛 起 ごうき より:

    すみれさんのコメントを読んで共感しました。 私もリハビリは歩く事から始まる、そしてそれには自分の履きやすい靴選びが大切と思います。
    先ずは軽さ、そして足入れのし安さ、そして適度なホールド感、つまり硬さです。

    脳卒中ではに麻痺側の足は浮腫、感覚がとても鈍いので、一般人とは選び方も履き心地も異なります。脳卒中に成り復活したシューフィッターなら話しが早いですが。

    仮名:剛 起「ごう き」

    • 石飛拓朗石飛拓朗 より:

      記事をお読みいただきありがとうございます。
      脳卒中後のお体の状況により、足の浮腫、感覚異常があり良い靴と言われてるものでも違和感を感じる方がたくさんおられます。
      専門家と当事者がしっかり話し合った上で自分に合った靴が見つかることが1番ですね。

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