脳卒中片麻痺にも効果的!?足底板(インソール)について

足底板脳梗塞 リハビリ

脳卒中後の症状として内反尖足や反張膝、膝折れなどの症状が出現し、日常生活もですが、屋外歩行など長時間歩くことが難しくなる場合もあります。

脳卒中後の症状に対する対策として、装具療法やボツリヌス、フェノールブロック療法、リハビリテーションなど様々対策がある中で自分でも手軽に対策ができないか?と思われている方も多いと思います。

今回は、長時間歩く際に『もっと楽に歩きたい』をサポートする道具でもある、足底板(インソール)について記事でまとめました。

Amazonなどネットでも買えるものですが、専門家にしっかり評価してもらうことが重要になります。是非参考にしていただければ嬉しいです。

足底板(インソール)とは

足底板(インソール)とは、足部に痛みや変形のある方、O脚やX脚などがあり、膝に痛みのある方への治療に用いられる装具です。インソールは痛みのある部分を除圧・免荷し足底圧を分散させ、足部にかかる負担を軽減します。また、足部の変形を予防・矯正し足部や姿勢を正しい位置に導く効果があります。

足底板(インソール)の効果
  • 不適切な歩行パターンの是正
  • 姿勢を整える
  • 疲れにくくなる
  • 呼吸がしやすくなる

このように足裏を整えるだけで、さまざまな身体的な効果が期待できます。

脳卒中の方にも効果的な足底板(インソール)

足底板(インソール)については、脳卒中片麻痺の方の歩行や立位バランスにも効果的な影響を及ぼすことがあります。(適切に使用できれば)

脳卒中後の足部の症状といえば、内反尖足、反張膝や膝折れなど様々症状が起こります。その症状の原因は筋肉や麻痺の影響だけでなく、足裏の体重ののせ方や感覚の感じ方が影響しているのです。

また、長期間麻痺の影響を受けた歩き方になっていると、足部や足底が外反母趾、扁平足などに変化している可能性も十分にあります。

つまり、麻痺だけの影響ではなく足部の状況によって立位バランスや歩行に影響を与えていることがあります。

このように、麻痺の症状に対してのアプローチだけでなく、外反母趾や扁平足などの足部を適切な状態に足底板(インソール)を使ってサポートすることで、脳卒中後の症状が改善できる可能性があるんです。

今回は、脳卒中後や脳卒中になる前から生じている可能性の高い外反母趾についてと足底板(インソール)について紹介していきます。

外反母趾に対する足底板(インソール)

外反母趾ガイドラインより、外反母趾に対して足底板(インソール)は効果的と言われています。

外反母趾によって痛みが出ている部分の負担を減らすための、中足骨パッドやアーチサポートがついている足底板(インソール)を使用することが推奨されています。

外反母趾とは?

外反母趾とは、母趾中足趾節関節(MTP関節)で母趾が外反した変形、外反母趾角(HV角)20°以上を外反母趾という。

外反母趾とは、母趾だけの変形ではなく、足全体の変形として捉えなくてはいけません。

外反母趾の原因(可能性/エビデンス多くない)

外反母趾発症の要因は扁平足開張足変形第一中足骨内反足趾の長さ、足の各関節の不安定性などが挙げています。
つまり、外反母趾となっている方の多くが扁平足なども起こっている可能性が高いと言えます。

なぜ外反母趾に足底板(インソール)が有効なのか?

外反母趾によって、母趾の突起している部分への圧が集中してしまうため疼痛を生じてしまいます。

足底板(インソール)によって、荷重時の圧分散を調整できるため除圧・疼痛の軽減の効果が見込め、痛みが少なくなったり足底への圧分散が適切に行えることで楽な・正しい歩行を身につけることが期待できます。

外反母趾に対する文献においても、外反母趾の重症度(ここでは、角度35°以上で重症と言っています)によって異なるも、外反母趾角(HV角)35°未満は足底板によって58%が疼痛軽減につながったと報告もあります。
ただし、外反母趾角(HV角)35°以上の場合は18%程度しか効果が見込めなかったとも報告があります。

脳卒中の方への足底板(インソール)の有効性

ここまで、外反母趾に対する足底板(インソール)の原因や効果を説明してきましたが、脳卒中の方への効果はどのようになっているのでしょう。

脳卒中後の足底板(インソール)を使用することで得られる効果として、アライメント改善過重量の増加感覚入力の向上などが考えられます。

脳卒中後の足底板による効果
  • アライメントの改善(外反母趾や扁平足など)
  • 荷重量の増加
  • 感覚入力の向上

脳卒中の方への足底板(インソール)の報告においても、『麻痺が比較的軽度で歩行がひとりで可能な方に対しては、歩行スピード、歩行効率に変化が見られた』と報告もあります。

つまり、適切に足底板を使用することで歩行に良い影響が得られることが言えます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

脳卒中後の歩行に限った話ではありませんが、足底板(インソール)などちょっとした工夫で変化が出ることもあります。

贅沢を言えば、自分の体に合った足底板(インソール)を作ってもらうことが一番ですが、市販で購入できるものも活用できると私は思っています。

このようなちょっとした工夫などについても、お気軽に相談いただければお答えしますので是非以下のい公式LINEやサイトのお問い合わせを活用してください。

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参考

・外反母趾ガイドライン2014
・第48回日本理学療法学術大会:片麻痺患者における足底板の効果

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