脳卒中後の片麻痺に対するリハビリテーションにおいて、生活場面で麻痺手を使う頻度は減ると脳が使わないことを学習する(学習性不使用)と言われています。
つまり、生活の作業場面で麻痺手を使用していくことが重要なんです。
今回は、そんな生活の作業場面で麻痺手を使っていくことをサポートするネットで購入できるグッズの紹介とレビューしていきたいと思います。
脳卒中当事者が退院して困る作業動作
回復期リハビリテーション病院で機能改善やADL(日常生活)動作ができると判断され、自宅に退院しても生活の中で困ることはたくさんあります。
- 料理を作る際に麻痺手で食材を抑えながら包丁で切る
- トイレの際にトイレットペーパーを片手とる
- 食事を食べる時に、麻痺手で食器を支えられない
- 床に落ちたものを取れない
- ボタン付きのシャツが着れない(ボタンがつけれない)
- 爪切りができない
このよう挙げればキリがないくら出ますね。
上記で例にあげた動作ができない場合は、家族に頼ったりする事になりますね。
しかし、このADL動作が自分一人でどのような形であれできるようになれば、初めは良い方の手足だけに頼っていたりしても、徐々に麻痺側の使用頻度も増えたり工夫できたりしますね。
ADL動作の中で麻痺側の手の使用頻度が増えることで、脳が変化して麻痺手の動きにも変化が出る可能性が十分にあります。
脳の変化(可塑性)については以下にまとめています。
片麻痺 便利グッズ紹介とレビュー
ADL動作で困る場面の一部(調理・トイレ・爪切り)で、ネットで購入できるグッズと個人的レビューをしていきます。
調理
困る場面:麻痺手で食材を支えながら包丁で切る
課題:麻痺手で食材を支えようとすると緊張が高まりうまく支えれない
Amazonで買えるグッズ:まな板 ワンハンド調理台 RF1461
レビュー:
食材を切る時に食材を釘の部分に刺しながら、片手で包丁操作もできるため作業効率は上がりそうです。また、お鍋なども固定できるため混ぜたりすることも簡単にできます。
麻痺手のリハビリ視点で考えると支える練習になり、使い方次第ではリハビリ効果があります。
価格は2万円弱の値段がするため率直に高く感じる。また類似商品があるので、色々探すのはありだと思います。
トイレ
困る場面:トイレットペーパーを取る/お尻を拭く
課題:
麻痺手でトイレットペーパーを支えられないため、いい方の片手で取れない
お尻を拭こうと屈もうとするとバランスが崩れる
Amazonで買える商品:リッチェル どこでも片手で ペーパーホルダー
レビュー:
日常生活で回数の多いトイレ動作においてはとても便利な商品だと思います。片手でペーパーが切れることはもちろんですが、付け外しが簡単でいろんな環境で使えるのはポイントだと思います。
また、価格もリーズナブルで便利で購入しやすい商品だと思います。
爪切り
困る場面:いい方の手の爪が切れない(麻痺手も切りにくい)
課題:爪切り動作は細かい手の動きを要するため麻痺手で使えず、良い方の手の爪が切れない
Amazonで買える商品:
ウカイ利器 自助サポート ワンハンド爪切りIII UC-453/爪切り nail clipper (ネイルクリッパー) Nail+ (ネイルプラス) Blue (ブルー)
レビュー:
爪切り動作は医療行為になる可能性があり、サービスでは訪問看護で看護師に依頼するか、家族が行うかになります。そんな中一人で爪切りができると訪問看護のサービス内容も変わりますし、家族への負担も少なくなりますね。
麻痺より緊張が強くなり握り込んでる手に対しても上から押すだけで爪が切れるため、麻痺の程度関係なく使用できる点は良い点です。しかし、その分商品自体が大きいため置き場所に困ったりする点がありそうです。
値段は一般的な爪切りに比べたら高いですが、爪切りが医療行為にあたり家族以外のサービスに依頼することを考えると安い値段に感じる方もいます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
リハビリの観点から麻痺手を使用することは、改善のためにとても重要な視点になります。
そして生活の中でいかに意識的に工夫しながら麻痺手を使用するためには、道具や補助具を使うことも一つの方法です。
今回紹介したAmazonでも買える片麻痺便利グッズが、全ての方に適しているとは思っていませんが、見ている方の中で少しでも参考になったり、生活が楽になれば嬉しいと思っています。
また、紹介したグッズはほんの一部で今後いろんな便利グッズを紹介そしてレビューできればと思います。
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