「あの人と比べて自分は変化がでていない…」
「先生に言われた筋トレをしないと振り出しに戻ってしまう…」
「本当に良くなっていているかわからない…」
脳梗塞後のリハビリを続けている方で、この様にネガティブに思うことはありませんか?
これらは自己肯定感の低さが原因かもしれません。
自己肯定感は脳梗塞後のリハビリテーションの変化を出したり、目標を達成するために非常に重要な要素の一つです。
この記事では、自己肯定感の高い方と低い方の特徴や自己肯定感を高めていく方法についてまとめていきます。
自己肯定感とは
自己肯定感は自分が自分についてどう考え、どう感じているかによって決まる感覚です。
「自分の存在そのものを認める」感覚であり、「ありのままの自分をかけがえのない存在として肯定的、好意的に受け止めることができる感覚」のこと。
日本セルフエスティーム普及協会より引用
他者と比較することなく、自分自身が今の自分を認めることで生まれる感覚で、行動や活動などを前に進めるための動力源となります。
自己肯定感がリハビリに与える影響
自己肯定感とは「ありのままの自分を肯定する感覚」であり、リハビリテーション場面でもとても重要な感覚になります。
- 自分はリハビリ成果が出てないのでダメな人間なんだ
- リハビリ成果が出ていないのは、リハビリ内容のせいだ
などネガティブに捉えている方やうまくいかない理由を環境のせいにしている方は、リハビリしても伸び悩むといった状態に陥ります。
つまり、今の現状をネガティブに捉えてしまう方、自己肯定感が低い方はリハビリをしてもうまくいきません。
逆に脳梗塞リハビリをしていう方で、どんどん伸びる方、行動やチャレンジをしていく方は自己肯定感が高い方になります。
「ありのままの自分を肯定(受け入れる)して本気で向き合える」と、迷わずリハビリをしていてもどんどん伸びて、行動やチャレンジができる。(自己肯定感が高い)

自己肯定感が高いから良くて、低いからリハビリがうまくいかないと決めるけて終わりではなく、人間は変われます。
まずは、特徴を知り「どうすれば解決できるのか?」(メタ認知)を考えてみましょう。
↓↓メタ認知の記事はこちらから↓↓
自己肯定感の高い人
- 主体性がある
- 自分に自信があり、行動や思考が前向き
- 失敗することを恐れない

1.自分の良いところに目が向く主体性を持つ
自分の長所に焦点を当てて活かすことを考えていきます。たとえ苦手なことやできないことがあっても「自分はダメな人間だ」と自分自身を傷つけることはしないです。
2.自分に自信があり前向き
物事に対して肯定的に捉えるため、思考も発言も前向きなものになります。
そして、自分が決断したことに対しても自信があるため、人に振り回されなず、芯があり堂々と行動ができます。
3.失敗することを恐れない
新しいことにチャレンジするときに「大丈夫だろう」「なんとかなる」と思える思考を持っているため、失敗を恐れずチャレンジができます。
たとえ失敗しても「次、次」と次の解決策に素早く移行できます。
自己肯定感が低い方
- すぐに比較してしまう
- 失敗したときに言い訳をする
- 他者に依存してしまう

1.すぐに比較してしまう
「この人はできているのに、なんで自分はうまくいかないのか?」と自己嫌悪に陥ってしまうような、他人と比較してしまう癖がある方は自己肯定感が低い傾向にあります。
2.失敗したときに言い訳をする
失敗した自分を素直に受け入れることができず、「今日は調子が悪かった」「できないのは〇〇さんの指導が悪いから」「昨日寝不足だったから」など言い訳をしてしまいます。
3.他者に依存してしまう
自分のことを認められないため、他者に認めてもらうことで自分の価値を高めようとします。
また、自分自身で決断ができないためいろんなリハビリを試してみてもどれもうまくいかなくなります。
自己肯定感を高めるための方法
今すぐにできることと、日常的にでき取り入れてほしいことをご紹介します。
- ライティングセラピー(不安を書き出す)
- 第3者として自分にアドバイスを考える
ライティングセラピー(不安を書き出す)
紙とペンを準備して「今、何が不安なのか?」思いつくものをどんどん書き出してみましょう。
ぼんやりと頭の中に浮かんでいる不安を書くことで「今の自分はこんなことで悩んでいたんだ」とと明確になります。
そして、書いた不安をよくよく見ていくと、必要以上に悩んでいたことがわかります。
「自分を過小評価してない?」と客観的に自分を見ることができます。
また、毎日繰り返すことで、「前は漠然とした不安で悩んでいたけど、今はもっと現実的な悩みをかけている」など自分の成長も見ることができます。
とてもおすすめな方法です。
第3者として自分にアドバイスを考える
ライティングセラピーで不安を書き出しても、解決できないといった方は、第3者として不安を書き出した自分へアドバイスをしてください。
親しい友人や家族が不安を相談されたと仮定すれば、自然とアドバイスが浮かびませんか?
「自分に不安を相談されたら、どう答えるのか」を一旦フラットに考えてみると、考え方や答えのヒントが見えてくることもあります。
例えば、『麻痺足がビリビリ痺れるのに、今のリハビリって1年続けているけどよくなっているかわからない』という漠然とした不安を自分が相談されたらなんと回答しますか?
- どんなリハビリしているか詳しく教えて?
- リハビリの先生はなんて言って、それに対してにあなたはどう思っているの?
- そのリハビリの先生は信頼できる人なの?
- 他に選択肢はないの?
などリハビリの内容、セラピストの先生がどの様な人、何て説明されているかなど聞きませんか。
まさにこの第3者としてどう質問するかの回答がヒントや答えにつながる、具体的なアクションにつながっていきます。
こちらもオススメです。
まとめ
いかがでしたか。
脳カラでは、相談いただいた方に必ず自己肯定感の把握を一緒に行います。
なぜかというと、自己肯定感がリハビリの成果に直結するからです。
リハビリは運動をしてもらう、動かしてもらうことではなく、自ら目標に対して課題を解決するための手段に過ぎません。
どんなリハビリ内容をしても構いませんが、どんどん伸びる方は『ありのままの自分を受け止めることができ、本気で自分自身と向き合っています』
そして、自己肯定感はやり方次第で変化し、誰でも変われます。
この記事を見て少しでも「ハッ‼︎」という気持ちになった方がいれば幸いです。
わからないことがあればいつでもお問い合わせください。
また、公式LINEから個別相談もしていますので、まずは友達追加よろしくお願いいたします。
コメント
石飛先生、こんにちは。
先日先生とお話しさせて頂いて、
今の自分が、
①今後どうなりたいと思っているのか。→自分の行動を止めているのは自分ではないのか?
②どんな事に対してストレスを感じているのか。
③リハビリの課題となっていることの解決策
これらを短い時間でしたが、お話しする機会を頂いて、私も「ノートに書き出す」という作業をしてみました。
発症してからのこれまでの時間を変えることはできません。
幸いなことに、家族も私の状況を受け入れて、一緒にリハビリを応援してくれています。
様々な方に出会い、こういて日々の日常を過ごせていることに感謝です。
石飛先生、今回もありがとうございます。今回の病気は、
不幸と思えば不幸な事なのですが、そんな中でも、幸せと思うことを見つけられれば、とてもHAPPYです(笑)。
こうしてみても、私は楽観的な思考ですね。
〈HAPPYな事〉
「動きのコツ」に出会えた
寝たきりにならなかった
→1人でお手洗いに行ける。
片目でも見える
片耳でも聞こえる
味覚は元のまま
言葉は大丈夫
倒れてから30分後には救急病院に搬送された。
スマホやタブレットを扱える
身の回りの事は一人できる
日中一人ではない
友と呼べる人が複数人いる
クレヨン絵画を始めてみたいと思えてきた
等
記事をお読みいただきありがとうございます。
先日お話しさせていただいた内容と被ったかもしれないですね。
私が相談を受ける際は、基本的にアドバイスは積極的にしない様にしています。
ご自身のことを知ることでご自身で解決策が見つかります。
少しでもスッキリしていただければ嬉しいです。
また、いろいろなできることや目標が見えてきたようで良かったです。
「クレヨン絵画を初めてみたいと思えた」は嬉しいですし、完成したら見たいです。