脳卒中リハビリ場面だけでなく仕事やプライベート、恋愛などにおいても「頑張ってもうまくいかない人」と「目標をどんどん達成していく人」がいます。
うまくいかない人とうまくいく人にはどんな違いがあるんでしょうか?
脳卒中リハビリにおいても、目標をどんどん達成するために必要なことはあることを習慣にすることです。
そのある事とは『目標を紙に書く』という習慣です。
今回は、目標をどんどん達成している方の実例と今あなたが行っている脳卒中リハビリにも活用できる方法をご説明していきます。
目標を紙に書いて現在も目標を達成し続けている有名人:大谷翔平選手
日本だけでなく世界でも知らない人はいないと言っても過言ではない、メジャーリーガーでエンゼルス所属の大谷翔平選手。

有名な話ですが、大谷翔平選手も高校在学中に「目標達成シート」を紙に書いています。
そして、紙に書いた目標を次々と達成しているのです。
大谷選手が高校時代に作成した目標達成シートはマンダラチャートというものです。
シートには9×9の合計81個のマス目が書かれており、まず中心にあるマスに自分が達成したい大きな目標を記入し、そのマスを取り囲む8つのブロックには、その目標達成に必要な要素を埋めます。

大谷翔平選手が書いた目標とは
大谷翔平選手が書いたマンダラチャートは、中心のマスに「ドラ1 8球団」です。
そして「ドラ1 8球団」に指名されるための要素として、右のマスに「スピード160km /h」を公式戦で達成し、8球団までとはいきませんでしたが、ドラフト1位指名で日本ハムへ入団しました。
(以下に大谷選手の高校の時に立てた目標シートの記事になります)

その他の要素は「コントロール」「キレ」「変化球」などピッチャーとして大成したい意識が強い傾向にあります。
また特に注目すべきは「運」「人間性」という要素を挙げている点です。本当に高校の時に書いたのでしょうか。
「人間性」に関して言うのであれば、注目され得る選手になることが前提での話となっており、高校生の時からプロ野球だけでなくメジャーリーグまで視野に入れて行動をしていることがわかります。
このように大谷翔平選手が目標を達成した一つの要因として、目標を紙に書いていた事から始まったと言っていいんじゃないでしょうか。
「目標を紙に書く」ことが大切な理由
目標を紙に書く事の効果は実証されています。
アメリカ・ベルギー・イギリス・インド・オーストラリア・日本の多業種から集めた267名を以下5グループに分け、どのような行動が目標達成にプラスに働くかを調べた。
- 第1グループ:目標をただ思い浮かべる
- 第2グループ:目標を書く
- 第3グループ:目標と行動の約束を書く
- 第4グループ:友人宛に、目標と行動の約束を書く
- 第5グループ:友人宛に目標と行動の約束を書き、進捗も報告する
各グループの目標達成率を比べた結果、第1グループと比べ、第2グループは1.2倍、第3グループは1.4倍、第4グループは1.5倍、第5グループは1.8倍だったと報告があります。
また目標の手書きとキーボードでタイプした場合の達成率に違いは、手書きするだけで42%も上がると報告されています。
ドミニカン大学のゲイル・マシューズ兼任教授
つまり、紙に手書きし、さらに人に公表する事で成果を上げやすくなると言うことになります。
目標を紙に書くことで脳(脳幹の網様体賦活系:RAS)が活性化される
目標を書くと言う行為で、脳幹の網様体賦活系(RAS)が刺激されます。
脳幹の網様体賦活系(RAS)は、注意を向けているものを外界からピックアップしてくれる脳のフィルターです。
生活の中でいえば街中から知り合いを見つけ出せたり、自身の体のことでいえばさまざまな感覚情報の中から足の裏の感覚に注意が向けられるなど、RASが「意識しているもの」に注目させてくれます。
そして、たとえば目標を「近くのショッピングセンターまで疲れずに歩く」と書くと、家の中での移動において何か持ちながら歩いたり、歩数を意識したり、疲れずに楽に歩けるための歩き方を意識するなど目標を達成するための意識の仕方に自身のアンテナが向くようになるんです。
その結果、目標達成に向けた行動が積み重なり変化が出やすくなるんです。
目標達成できる人の目標の書き方
目標達成できる人の目標の書き方のポイントは以下になります。
- 叶えたい大きな目標を決める
(例:ショッピングセンターに一人で買い物する) - 1を達成するための要素であるマイルストーンを設置する
(例:家の中は杖なしで歩く/家の外を安定して歩く/1日の歩数1万歩/物を持って歩く練習をする など)
そして、目標を決めたら次に大切なことは
- 達成した要素(マイルストーン)には印をつける
- 必ず達成度を測定できるようにする(数値で変化を把握する)
- 目標を誰かと共有する(家族やセラピスト)
やってお終いではなく、現状どうなっているのか?目標達成できるのか?など日々把握していく必要があります。
まとめ
いかがでしたか。
大谷翔平選手も初めから目標を達成できたわけではありませんし、現在進行形で目標を達成し続けています。
そこには努力だけでなく、やり方と習慣がじゅうようになります。
めんどくさいと思う方もいると思いますが、そう思っているからうまくいかないんです。
「今のリハビリで本当に大丈夫?」「私は大丈夫です」と思っている方も、一度紙に目標を書いてみませんか?
あなたの目標を書いたら是非脳カラリハビリ相談室でシェアしてみてください。
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コメント
自分で決めた目標を書いて貼り出し毎朝見るたび意欲が湧いて来るようになりリハビリに取り組む姿勢も半年前とは全く違う自分にびっくりしています。目標が明確になれば以前の何をしていけば…という悩みも無くなりじっくりリハビリに取り組む事ができてます。この記事内容は我が事のように嬉しくてまた前進出来る気がしてきました。ありがとうございます。
自分で決めているからこそ毎日見る価値がありますよね。
目標が明確になればやるべきことが見えてきて、迷わず焦らずリハビリができますね。