脳梗塞後のリハビリはいつまですればいいの?

脳梗塞 リハビリ

脳梗塞後のリハビリをいつまですればいいのか?と悩んでいる方も多いと思います。

結論から言うと、今そのように思っている方は『今すぐ辞めるべき』です。

ビックリした方も多いと思いますが、本気で良くなりたいと思っている方にいつまで経っても変化がないリハビリをしていただきたいと思ってきつい言葉を伝えています。

今回はリハビリテーションの本来の意味や考え方について解説します。

リハビリテーションとは

リハビリテーション(Rehabilitation)とは「Re:再び」+「habilis:適した、ふさわしい」から成り立っています。

リハビリは自分らしく生きる権利の回復

リハビリという言葉を聞いて、機能回復や元の状態に戻すといったイメージを持っている方が多いと思います。

しかし、リハビリテーションの本来の意味は「権利・名誉・尊厳の回復」であり、「全人間的復権(人間らしく生きる権利の回復)」となります。

歴史的には、中世ヨーロッパにて「身分・地位の回復」の意味として使われていました。

そこから現在では、障がいを呈した方のリハビリテーションとして一般的な用語となってきています。

つまり、機能訓練や運動は手段であり、リハビリテーションとは「全人間的復権(人間らしく生きる権利の回復)」となります。

いつまでリハビリをすればいいの?と思っている方の特徴

「いつまでリハビリをすればいいの?」と思っている方の多くが、受け身のリハビリになっていることが特徴です。

  • セラピストに動かしてもらう(ストレッチ・マッサージetc)
  • セラピストに来てもらわないと運動ができない

あなたはどうですか?

受け身のリハビリになっていると、いつまで経っても目標に向かって自立して考えることができず、同じことを繰り返してしまいます。

結果的に気がついたら「いつまでリハビリをすればいいの?」と答えがわからなくなってしまう傾向になります。

いつまでリハビリをすればいいの?を解決するための考え方

受け身のリハビリから『ひとりでできるリハビリ』へ変えることが重要です。

自分自身が自律性を持つことが重要

教育学からも学習者の自律性(Learner autonomy)という言葉があります。

これは
「学習者が自分のニーズや希望に役立つよう、自分の学習をコントロールするための能力」
と言われます。

具体的には「自分で選んで決めて、計画を立てそれを実行し、実行した結果を自分自身で評価できるような知識やスキル」です。

受け身のリハビリでは、いつまでもセラピストへの依存が起こってしまう可能性があるため、『ひとりでできるリハビリ』へシフトチェンジをしてく必要があります。

自律性を持つためには目標が大切

どうすれば自律性を育むための「ひとりでできるリハビリ」ができるのでしょうか。

ポイントは目標を定めることです。

麻痺手のリハビリについての研究では、大きな目標を設定し、その目標の一部を含む課題を対象者が実施することで「この課題ができれば、目標だった大きな課題もできるかもしれない」と動機付けが向上すると言われています。

このように目標を設定することで自分が目指すべき道筋が明確になり、「いつまでリハビリをしていいかわからない?」という疑問がなくなりますね。

ここで注意点として、いきなり自分で目標を立てれる方はそうはいません。なので、初めはリハビリセラピストと一緒に目標を立てましょう。

そして、慣れてきたら自分でも目標が立てれるようになり、自律性が高まっていきます。

check point
  • 大きな目標を明確に立てる
  • 大きな目標を達成するための、小さな目標をいくつも立てる(達成可能な順番で)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

リハビリ=機能訓練や運動をしてもらう、つまり受け身のリハビリになっていた方はいつまで経ってもセラピストに依存してしまう可能性が高くなります。

みなさんはそれぞれ人間として自ら変われる力を持っています。その力を十二分に発揮するには自律性が重要になります。

初めはひとりで目標を設定してリハビリをすることは難しいと思いますが、そのために私たち理学療法士がいます。そして、脳カラではリハビリのためのリハビリになっている方が最終的にひとりでできるリハビリを身につけてもらいます。

是非目標に向かってひとりでできるリハビリを行っていきましょう。ご不明な点がありましたらお問い合わせください。

文献
青木直子:学習者オートノミーと教師の役割
Taub E,el al:Newtreatments in neurorehabilitation founded on basic research.Nat Rev Neurosci3

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